ここでは、支援ツールを利用した際、たくさん提示される情報提示方法の選び方について説明する。
利用者の要望・システムに求められる要件に合わせて、情報提示方法を自由に選択すると良い。その際、考慮しなければならない事柄はたくさんあるが、我々は以下の3つの要素を中心に検討する。

  • システム利用者にとっての作業理解のし易さ
  • システム製作者にとっての実装のし易さ
  • タスク全体における情報提示方法の統一感

「システム利用者にとっての作業理解のし易さ」と「システム製作者にとっての実装のし易さ」

   我々は、本サイトを作成するにあたり、様々なARシステムを設計・開発した。そこから、多くのサブタスクにおいて、実装が比較的簡単な「画像や動画を使用した情報提示方法」であっても、実装が比較的困難な「3Dモデルやアニメーションを使用した情報提示方法」と同じく十分に理解しやすいものであることを経験的に発見した。そのため、情報提示方法選択ツールの提示結果は上から「実装がし易い順」に並べており、利用する場合は上部の実装が簡単なものを検討すると良い。    ただし、中には「おすすめ表示」の項目にあるような、分かりにくく本当に補助が必要なサブタスクが含まれることがあり、そういった場合においては、下部のより高度な視覚的補助が行える「3Dモデルやアニメーションを使用した情報提示方法」を選択すると良い。

おすすめ表示機能について

   選択の補助機能として「おすすめの表示機能」を提供している。これは、サブタスクの要素に該当する内容にチェックを入れることで、提示された情報提示方法に対し「おすすめ度」を付ける機能である。このおすすめ度に従って選択しても良い。

「タスク全体における情報提示方法の統一感」

   また、各サブタスクにおいて、情報提示方法の種類が異なる場合利用者に激しい視線の移動が発生してしまい煩わしさを生む。各サブタスクの情報提示方法の種類をできるだけ揃えることで、利用者の負担を軽減できる。
(例:多くのサブタスクにおいて視野内固定表示を利用する情報提示方法を利用するならば、作業理解が難しい等の理由により目的を持って方法を選択したサブタスクを除き、他のサブタスクにおいても視野内固定表示の方法に統一する。)

例:サブタスクの種類がオブジェクトの設置(設置方法説明が必要)であり、ユーザートラッキングと2つのオブジェクトトラッキングが全て3次元位置+3次元姿勢の場合に提示される情報提示方法一覧

   通常の場合、本ガイドラインでは、上部の「設置場所や手順を示す画像または動画を視野内固定位置に表示[6]」「設置場所や手順を示す半透明動画を視野内に表示[7]」を推薦する。

   ただし、サブタスクに「周囲に指定箇所と似た箇所が複数あり、見分けることが難しい」などの要素が含まれる場合、おすすめ表示の結果から、実装は難しくなるが、下部の「設置場所や手順を示す3Dモデルまたは3DCGアニメーションを指定箇所に重畳表示[10]」「現在の状態から目標状態までの手順を示す3DCGアニメーションを対象物と指定箇所それぞれに重畳表示[11]」を選択すると良い。

   また、前のサブタスクにおいて、画像や動画の表示場所を対象物や作業場所付近に表示している場合には、それらに合わせて「設置場所や手順を示す画像または動画を作業場所付近に表示[9]」を選択し、タスクを通して情報提示方法に統一感を出すと良い。